概要
ことば | プラセボザらス |
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よみがな | ぷらせぼざらす |
英字表記例 | Placebos“R”Us |
意味
効果の大半をプラセボ効果に依っていると思われる商品を扱う販売店のこと。
アメリカの玩具小売業者「トイザらス」のトイ(toy;おもちゃ)をプラセボ(placebo)にもじった表現。
プラセボザらスが扱うもの
「プラセボザらス」という言葉がアメリカでいくぶん揶揄目的に用いられるとき、そこで扱われている商品として主に想定されるのはホメオパシー関連商品、いわゆるレメディです。
レメディによる治癒は「ただのプラセボ効果だ」として米国では批判されています。
一方、ヨーロッパではレメディが一般のドラッグストアや薬局で販売され、日常的に使用されており、「ただのプラセボ効果」ではない効果が認められているようです。
翻って日本では、レメディと同等かそれ以上にプラセボ的なものが市場に出回っています。それらは一般に、健康食品と呼ばれるものです。
ほぼ全ての健康食品の販売者は、その健康志向的効果の由来がプラセボ効果以外にあると主張しています。科学的に証明された確かな効果だと広告の文言でほのめかすことさえしています。
そのような主張を鵜呑みには出来ないと考える場合には、健康食品の販売店もまたプラセボザらスだと認識できます。
プラセボ効果も悪くない
プラセボザらスを扱うこちらのWeb記事(『Placebos-R-Us – Goldman’s Bulldog』)では、米国の医薬界隈の現状と今後の展開としてレメディをふくむプラセボ的なものを有効利用する道を提示しています。
当記事を含む書籍のKindle版がAmazon.co.jpで購入できます。
日本においても健康食品関連の規制は緩和されつつあります。「ただのプラセボ効果」が「効果の極々うすいもの」あるいは「効果は極めて稀なもの」だという認識は改められつつあり、レメディや健康食品の効用を「ただのプラセボ効果だ」とする批判は力を失ってゆくでしょう。
プラセボ的なものを有効利用する道は、今まさに開けつつあります。