新薬 | プラセボ小辞典

概要

実薬となることが期待される新しい薬。新たに製造販売が承認された薬。

新薬が既承認薬と異なるのは、有効性の科学的根拠が薄弱か、今まさに有効性の検討中である点ですが、自信の大きさと価格は既承認薬に勝ります。

大事に大事に育てられてきたためか、たいていの場合に新薬は自信過剰気味です。しかし、ビッグ・マウスが世界を変える可能性もあるため、温かく見守る必要があります。

過去の実力者たる実薬や、爪を隠しがちな偽薬に睨まれても威厳を保っていられるかが勝負の分かれ目。

安全性や有効性の科学的根拠が、なぜか非科学的に与えられる場合があります。意のままに操ることが出来る統計データさえあれば、ありとあらゆる科学的根拠を生み出せる秘儀が開発されました。

一般的にそうした秘儀は、改竄や捏造とよばれています。医薬品開発において論文の捏造が発覚した事件が、実際に起こっています、

ただし、多くの製薬会社では科学的根拠に基づいた真っ当な新薬開発が現在も急ピッチで進められています。

これまで解決できなかった病気に対する薬、あるいは新規の薬理作用に基づき従来の治療法を改新させる薬は「画期的新薬」と言われ、業界用語では「ピカピカの新薬」を称賛する意味で「ピカ新」とも呼ばれます。

「ピカ新」は、景気浮揚と医療費削減を目指す政府、製薬企業の内部関係者、疾病関連団体から常にその誕生が望まれています。

より正確に言えば、望まれ続けています。あるいは、望まれ続けます。

当社は、「ピカ新」のカウンター・パートとしての偽薬の地位向上を目指しています。