真薬

真薬

概要

ことば真薬
よみがなしんやく
英字表記例real drug

意味

薬効成分を含む薬。「偽薬」の対義語として用いられることがある。

ただし、偽薬の反対語としては「実薬」が一般的。

同音異義語に寄せられる意味

真薬は時に新規開発医薬品としての「新薬」の誤変換として、あるいは「神薬」など奇跡的な作用をもつとされる薬の意味に近い用法で用いられる場合もあるが、使用される頻度はいずれも稀。

真なるものへの追及

科学的な真

科学の歴史は、真なるものへの追求を巡る一大叙事詩と言えます。真偽の判定を巡り議論が交わされ、その客観的な判定法を開発することが科学そのものを進歩させました。

時に真偽の判定が覆されたり結論が見出されない場合もありますが、真なるものが存在することを前提とし、それを客観的に追い求めることは今なお科学の正統的な手法となっています。

医薬品における真偽

医薬品開発においては、偽なるものが積極的かつ明示的に用いられることがあります。

プラセボ効果の実在を仮定し、「偽である」とは言えないことを示すこと、つまり偽の否定によってしか真を描き出すことができないためです。

「真薬とは、偽薬ではないもの」

より肯定的に表現するならば、以下の通りです。

「真薬とは、偽薬ではなく偽薬以上の効果を有するもの」

偽薬は、真薬を見出そうとする科学的な医薬品開発手法において、中心的な役割を担っています。

信薬・神薬

真薬と言えど、薬理学的効果だけでなくプラセボ効果を有するものであるため、医師に対する患者の信頼によって効果に影響が出る場合があります。

そのため、薬は信薬となって初めて真薬となるのだと考えられます。

一方で神薬は、その科学的根拠の無さ故に効くと信じられている薬であると考えられ、無根拠ではあるが信頼はなされていると言う意味で信薬かもしれず、結局のところ医薬品の効果における信頼度の寄与は非常に大きいように思われます。

なお、本項はことば遊びを主目的として記述されたものであり、真薬・信薬・神薬の語のいずれも一般的ではありません。

神薬の新用法

神が創り給うた如き効果のある、与え給うた如き有用な薬と言う本来的用法の「神薬」が、中国人を中心に用いられています。

中国製を遥かに凌駕する品質を誇る日本製品で、「日本へ旅行に行った際には絶対に手に入れておくべき」、「爆買い推奨の」医薬品・衛生用品12種をして「神薬12」と2015年頃から呼ばれるようになりました。